ユーザーを「ファン化」する物販グッズとは?300人調査で分かったOEM制作の成功法則
最終更新日:2026.10.16近年、飲食店・宿泊施設・アパレルショップ・土産店などで、オリジナルグッズ展開が増えています。「使うたびにその店舗やブランドのことを思い出す」「グッズ目当てで店に通っている」というユーザーも少なくありません。
そこで今回は、店舗・ブランドのオリジナルグッズを買ったことがある、もしくは「いいな」と感じたことがある方を対象に、購入後に愛用しているグッズに関するアンケートを実施。その結果、心惹かれるグッズや、長く使いたくなるアイテムにはある“共通点”があることが分かりました。
ユーザーのリアルな声から、オリジナルグッズでファン化を促す成功要因を読み解いていきましょう。
このコラムの要点:オリジナルグッズの購入経験がある300名へのアンケートから、長く愛用され、ブランドのファン化につながるグッズの特徴を調査。デザイン性・実用性・品質へのこだわりが、愛着形成や購入意欲を高める重要なポイントであることが分かりました。
- 愛用グッズ:観賞用アイテム37.33%、実用的な生活雑貨31%が上位
- 愛用される理由:デザイン性28.67%、実用性28.33%、思い出・記念性23%が中心
- ファン化のポイント:43%が素材や細部の丁寧さを重視し、73%が高品質な実用品なら多少高くても購入したいと回答
「“好き”が続く」が鍵!長期的に愛されるグッズカテゴリ
Q1. あなたが購入後、最も長く(または頻繁に)愛用しているグッズは何ですか?
- 観賞用アイテム(ポスター、ぬいぐるみ等):37.33%
- 実用的な生活雑貨(タオル、マグカップ、文房具等):31%
- イベント・エンタメ系アイテム(キーホルダー・ステッカー等):17.33%
- アパレル・ファッション小物(Tシャツ、バッグ、ポーチ等):12.67%
- その他:1.67%
まず「購入後、最も長く(または頻繁に)愛用しているグッズ」について尋ねたところ、心に訴えかける「感情的価値」や「日常的な接触頻度」の高いグッズの支持率が高いことが分かりました。
【第1位】観賞用アイテム
最も愛用されているのは、ポスターやぬいぐるみなどの「観賞用アイテム(37.33%)」。“好き”の対象を目に見える形にして側に置き、見るたびに気分を上げてくれる、感情的価値の高いグッズです。これはつまり、実用性の有無にかかわらず「心を満たしてくれるかどうか」を重視するユーザーが多いことを示しているといえます。
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【第2位】実用的な生活雑貨
次点はタオルやマグカップ、文房具などの「実用的な生活雑貨(31%)」。実用性が高く手に取りやすいことに加え、毎日の生活の中での使用頻度が増えやすいことも特徴。ブランドを自然に想起させ、再購入・再来店の可能性を高めてくれるグッズカテゴリです。
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【第3位】イベント・エンタメ系アイテム
回答数が3番目に多かったのは「イベント・エンタメ系アイテム(17.33%)」。キーホルダーやステッカーなど、お土産や記念品としての役割が求められるグッズに多くの支持が集まりました。入手の感情・思い出といった体験的価値と結びつきやすいことに加え、小ぶりなサイズ感で収納や持ち運びに困らないことも、購入率や購入後の愛用率が高くなっていると考えられます。
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【第4位】アパレル・ファッション小物
第4位は、Tシャツやバッグ、ポーチなどの「アパレル・ファッション小物(12.67%)」でした。こうしたアパレル・ファッショングッズの使用頻度を高める鍵は「実用性のあるデザイン」。ロゴやイラスト、写真などが大きくプリントされた“いかにも”なアイテムは、普段使いしづらく、結果として仕舞い込まれてしまいやすい傾向にあります。デザインや素材にもこだわり「日常に馴染む」アイテムに仕上げることが長く愛用されるポイントになりそうです。
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なぜユーザーに愛用されるのか?「お気に入り」になる5つの条件
Q2. Q1で選んだアイテムを愛用している最大の理由は何ですか?(複数回答可)
- デザインが優れているから:28.67%
- 日常生活で使う機会が多いから:28.33%
- 記念として、思い出に残るから:23%
- 素材や作りがしっかりしており、品質が高いから:15.67%
- 希少価値が高いから:3.33%
- その他:1%
続いて「購入したグッズを愛用している最大の理由」について調査。その結果、多くのユーザーが「使いやすさ」を重視していることが分かりました。以下では、回答数の多い順に、愛用の理由を深掘りしていきましょう。
①優れた「デザイン性」
最も多かった回答は「デザインが優れているから(28.67%)」でした。洗練された“見せたくなる”デザインは、購入後の満足感を高めてくれます。SNSへの投稿やシェアにもつながりやすく、自然な拡散効果も期待できるでしょう。ただ、どれほど優れたデザインでも、クセの強すぎるアイテムは日常的に使いにくいもの。ユーザーの視点に立ち「持ち歩きたくなるか」「気軽に身につけられるか」というポイントを意識したデザインにすると良いかもしれません。
②使用頻度を高める「実用性」
デザイン性とほぼ同水準の支持を得たのが「日常生活で使う機会が多いから(28.33%)」という回答でした。つまり、愛用されるグッズは「仕舞い込まれない」ことが重要だと考えられます。どのようなグッズを作るか迷ったときは、日常的な利用シーンや使用頻度の高いものを選ぶと良さそうです。
③思い出を形にする「メモリアル性」
3番目に多かった回答は「記念として、思い出に残るから(23%)」です。単なる「モノ」という枠組みを越え「体験を形にして残す」グッズにすることで、多くのユーザーの心をつかめる可能性が高まります。特に、お土産やご当地グッズ、イベントグッズでは、その場・その時ならではのデザインにしたり、ストーリー性をつけ加えたりすることで、より多くのユーザーの興味を引けるでしょう。
④愛着をもって使い続けられる「高い品質」
ユーザーに「長く使いたい」と思ってもらうためには、グッズの「品質」も重要です。アンケートでも、全体の15.67%が、愛用の理由として「素材や作りがしっかりしており、品質が高いから」を選択していました。雑な加工や安っぽい素材は、そのグッズだけでなく、ブランド全体のイメージを損なう要因にもなりかねません。長く使える品質の良さ自体が、愛着形成につながると考えられます。
⑤グッズの価値を格上げする「希少性」
今回のアンケートでは、愛用の理由を「希少価値が高いから」だと答えたユーザーが3.33%存在しました。この結果から分かるのは、グッズの希少性や限定感はユーザーの購買意欲を刺激するとはいえ、それだけがすべてではないということです。長期愛用につなげるには、デザインや品質、体験的な価値との掛け合わせが重要であることが伺えます。
愛されるグッズは何が違う?ユーザー心理から読み解くファン化のメカニズム
ここからは「ブランドへの愛着」や「ファン心理」に関する設問を基に、ユーザーに長く愛されるグッズとはどのようなものかに迫っていきましょう。
ファンへの愛を感じさせる最大要因は「細部までこだわったクオリティ」
Q3. グッズを手にした際、「このブランド(企業)はファンを大切にしている」「愛がある」と感じるポイントは何ですか?
- 素材の質感や、細部の作りの丁寧さ:43%
- 商品ラインナップの多さ:22.67%
- 日常生活での普段使いのしやすさ:14.33%
- 価格の安さ:12.33%
- 特典(おまけ)の豪華さ:6.67%
- その他:1%
「ファンへの愛を感じるオリジナルグッズ」の特徴について尋ねたところ、最多は「素材の質感や細部の丁寧さ(43.0%)」でした。次点は「商品ラインナップの多さ(22.7%)」「普段使いしやすさ(14.3%)」と続きます。
ここで注目したいのは、ファンは「安さ」よりも「グッズへのこだわり」にブランドからの愛を感じ取っている点。高品質な素材感や細部まで丁寧な作りなどのブランドの「本気度」が、ファンに伝わっているのです。小さなこだわりの積み重ねが、ファン化を促し、長期的な愛着形成につなげます。
「共感を求める心」が生み出す高い拡散効果
Q4.あなたは、購入したグッズをSNSに投稿したことがありますか?その際、どのような心理でしたか?(複数回答可)
- このアイテム(ブランド)の質の良さをみんなに知ってほしかった:26.33%
- 自分が持っていることを自慢したかった:19.67%
- 備忘録として残したかった:17%
- 投稿したことはない:48%
アンケートの結果、全体の半数以上となる63%のユーザーが、グッズ購入後にSNSに投稿した経験があることが分かりました。世界中でSNSが活用されている現代において「映え」を意識したグッズ制作が課題になるのは間違いなさそうです。
また、投稿時の心理について尋ねたところ、最多は「このアイテム(ブランド)の質の良さをみんなに知ってほしかった(26.33%)」でした。「自分が持っていることを自慢したかった(19.67%)」という回答も目立ちます。つまり、多くのユーザーは、記録としてだけでなく、自分の“好き”を共有し、共感されることを求めているのです。デザインや品質の良いグッズは、ユーザー自身が広告塔となり、世界中に拡散される可能性があることを示しています。
ユーザーの過半数が単なる「安さ」ではなく「付加価値」を重視しているという事実
Q5.お気に入りのブランドのロゴが入った「高品質な実用品」があれば、多少高くても購入したいと思いますか?
- やや思う:45.33%
- 非常に思う:27.67%
- あまり思わない:19%
- 全く思わない:8%
さらに「お気に入りのブランドのロゴが入った高品質な実用品の購入意欲」について尋ねたところ、全体の73%が「買いたい」旨を回答する結果となりました。
つまり、ユーザーは単なる「安さ」といったことではなく、グッズそのものの「付加価値の高さ」を重視していることが伺えます。価値のあるものや、長く使えるものは、ある程度の高価格でも許容されるということです。「デザイン」「素材」「加工・印刷技術」といった品質面へのこだわりが、ユーザーの満足度を高め、ファンを生み出すグッズを作るキーポイントとなるでしょう。
まとめ
今回のアンケートの結果から「日常的に使いたくなる高品質なグッズ」が、ユーザーとの関係性を深め、ブランド・店舗への愛着形成やファン化につながるということが分かりました。安さや話題性のあるグッズは、一時的な利益率にはつながるかもしれませんが、長期的な支持は得られません。ブランドのこだわりや世界観を伝え、ユーザーとの接点を増やすグッズを制作することこそ、LTV向上につながるのです。
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